マッピングツールでできること


  • マッピングツールに登録されている測定データを使ってKMLを作成できます。
  • ユーザーが用意した測定データからKMLを作成できます。
  • 作成したKMLはGoogleEarthを用いてマップ上に表示することができます。

動作環境


  • OS:Windows 7(32bit、64bit)、Windows 8(32bit、64bit)、Windows 8.1(32bit、64bit)
  • Java実行環境:Open JDK Version 8 または 11
  • お使いの環境に応じたプログラムをダウンロードして下さい。
  • アップグレードインストールの際は、古いバージョンのマップツール(v2.0.1.8以前)をいったんアンインストールしてから、新しいバージョンのマップツールを新規インストールしてください。

注意


  • 機器の動作環境によっては、本プログラムをお使いいただけない場合がございますのであらかじめご了承ください。
  • 地図表示をおこなう場合には、Google Earth 等のKMLファイルに対応したGISソフトのインストールが必要です。

マッピングツールの機能 ページトップへ


マッピングツールには環境モニタリングデータを地図上に表示するための12種類の機能があります。

空間線量率のマップ化

空間線量率分布マップ(ポイント)

この機能はある地点で測定された空間線量率の値をポイント形式で表示するものです。

マップ化には測定地点の緯度・経度と空間線量率の測定値が必要です。

空間線量率分布マップ(ポイント to メッシュ)

この機能は測定された空間線量率の値をメッシュ範囲に集約して表示するものです。

メッシュには指定したメッシュサイズに含まれるポイントの空間線量率の平均値が反映されます。

マップ化には測定地点の緯度・経度と空間線量率の測定値が必要です。

Data Japan Hydrographic Association
Data SIO, NOAA, U.S. Navy, NGA, GEBCO
Image Landsat
©2015 ZENRIN

空間線量率分布マップ(メッシュ)

この機能は航空機などによって広域的に測定された空間線量率の被覆データをメッシュ形式で表示するものです。

データに記載されたメッシュの四隅の緯度経度を用いてKMLを作成します。メッシュサイズは指定できません。※

マップ化にはメッシュの四隅の座標と空間線量率の測定値が必要です。

※LOD機能を用いると任意のメッシュサイズで出力できます。

核種濃度のマップ化

核種濃度分布マップ(ポイント)

この機能はある地点で測定された核種濃度の値をポイント形式で表示するものです。

マップ化には測定地点の緯度・経度と土壌濃度の測定値が必要です。

核種濃度分布マップ(ポイント to メッシュ)

この機能は土壌測定によって測定された核種濃度の値をメッシュ範囲に集約して表示するものです。

メッシュには指定したメッシュサイズに含まれるポイントの土壌濃度の平均値が反映されます。

マップ化には測定地点の緯度・経度と土壌濃度の測定値が必要です。

Data Japan Hydrographic Association
Data SIO, NOAA, U.S. Navy, NGA, GEBCO
Image Landsat
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核種濃度分布マップ(メッシュ)

この機能は航空機などによって広域的に測定された土壌測定の被覆データをメッシュ形式で表示するものです。

データに記載されたメッシュの四隅の緯度経度を用いてKMLを作成します。メッシュサイズは指定できません。※

マップ化にはメッシュの四隅の座標と土壌濃度の測定値が必要です。

※LOD機能を用いると任意のメッシュサイズで出力できます。

高度な機能

深度分布

この機能は土壌や海域などにおいて地表面(または海面)からの深さと放射能濃度の関係をグラフで表示するものです。

測定地点をポイント形式で表示し、そのポイントをクリックするとグラフが表示されます。

マップ化には測定地点の緯度・経度と土壌濃度の深度ごとの測定値が必要です。

内挿による可視化

この機能は空間線量率や土壌調査などの測定データから内挿補間をおこない、被覆のデータを画像形式で出力するものです。

画像形式なので広範囲でもスムーズに表示することができ、分布傾向を概観するのに役立ちます。

補間方法は逆距離加重法(IDW)またはクリギング※を選択できます。

マップ化には測定地点の緯度・経度と対象調査の測定値が必要です。

※クリギングを利用する場合はR(オープンソースの統計解析ソフト)のインストールおよびgeoRパッケージが別途必要になります。


http://www.r-project.org/index.html

時系列グラフ

この機能はモニタリングポストによる計測のように、ある地点で定期的に測定されているデータについて、測定値の時間変化をグラフで表示するものです。

測定地点をポイント形式で表示し、そのポイントをクリックするとグラフが表示されます。

マップ化には測定地点の緯度・経度と測定値、測定日時を示す時間情報が必要です。

経時変化グラフ

この機能は走行サーベイのように定期的に行われている調査について、それらの結果を集約して時間に伴う変化をグラフで表示するものです。

この機能では複数の調査項目を選択してマップ・グラフ化します。

任意に指定したメッシュサイズで集約され、そのメッシュをクリックするとグラフが表示されます。

マップ化には測定地点の緯度・経度と測定値、測定日時を示す時間情報が必要です。

相関関係グラフ

この機能は2種類の調査項目について測定値の相関関係をグラフで表示するものです。

この機能では2種類の調査項目を選択してマップ・グラフ化します。

任意に指定したメッシュサイズで集約され、そのメッシュをクリックするとグラフが表示されます。

メッシュ内に複数の測定値がある場合、調査項目ごとに平均値を計算し、その値を用いて相関グラフが描かれます。

マップ化には測定地点の緯度・経度と測定値が必要です。

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頻度分布グラフ

この機能は調査項目をマップ化するとともに、色分けした階級でヒストグラムを作成するものです。

KMLをGoogle Earth で開くと、地図とともにヒストグラムが表示されます。

Google Earthを操作するとこのグラフは消えてしまいますが、再度バーから再表示させることが出来ます。

マップ化には測定地点の緯度・経度と測定値が必要です。

マッピングツールの導入 ページトップへ


マッピングツールのダウンロード

OpenJDK 対応版 v2.0.1.9(7.3MB)

Open JDKのインストール

Open JDK 8 または 11 をダウンロードし、お使いのPCにインストールしてください。

インストール後、ファイル拡張子の関連付けの問題で、jarファイルが実行できない場合があります。

@ITの記事を参考に、OpenJDKとjarファイルの関連付けを行ってください。

マッピングツールのインストール

新規にフォルダを作成し、そのフォルダ内でダウンロードしたjarファイルを実行します。

インストール画面が表示されますのでインストール先を設定し実行すると、インストールが開始されます。

作成されたショートカットアイコンをクリックするとマッピングツールが起動します。

※ アップグレードインストールの際は、古いバージョンのマッピングツール(v2.0.1.8以前)をいったんアンインストールしてから,新しいバージョンのマッピングツールを新規インストールしてください。

Google Earthのインストール

マップツールで作成したKMLはGoogleEarthで閲覧することができます。

お使いのパソコンにGoogleEarthがインストールされていない場合は、下のリンクから入手できます。
https://www.google.com/intl/ja/earth/desktop/

登録データから測定データのマップを作る ページトップへ


この機能では、過去に文部科学省が行った放射線量等分布状況調査を中心に、空間線量率や核種濃度の分布マップをKML形式で作成することができます。

マップ化するデータを選択

  • a. 作成するマップの種類を選択します。
  • b. 選択した種類に対応する調査項目が表示されますので、マップを作成したい調査項目を選択します。
  • c. マップ化する地域を選択し実行ボタンをクリックします。

マップの設定を行う

  • a. 続いて階級区分と配色の設定を行います。選択した調査項目に適する凡例がデフォルトとして自動的に選択されます。設定を変更する場合は詳細設定をクリックします。
  • b. 出力先を設定し実行ボタンをクリックします。

作成したKMLを表示する

KML作成が完了すると出力結果をGoogle Earthで表示するかを尋ねるウィンドウが表示されます。 「はい」をクリックするとGoogle Earthが起動し作成したKMLが表示されます。

保存したKMLファイルを実行することでも表示することができます。

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詳細設定 - 配色の設定 ページトップへ


マップ設定画面において、「詳細設定」ボタンをクリックすると新しく凡例の詳細設定ウィンドウが表示されます。

※詳細設定ウィンドウは使用する機能によって設定項目が異なります。

詳細設定ウィンドウ

詳細設定ウィンドウでは下記の内容を設定できます。

  • a.階級区分
  • b.配色
  • c.シンボルのスタイル

階級区分

階級の分割数と分割範囲を入力し、実行ボタンを押します。ボタンをクリックすると下の表が更新されます。

配色と階級の幅を設定します。

配色を変更する場合は色が示されたセルをダブルクリックしてカラーパレットを表示し、使用する色を選択します。

階級幅を変更する場合は数値の入ったセルをダブルクリックし、値を入力します。

シンボルスタイル

シンボルのスタイルをドロップダウンメニューから選択します。

ポイントの場合はシンボルの形、シンボルサイズ、透過度の設定が出来ます。

メッシュの場合は透過度のみ設定できます。

保存

凡例の設定が完了したら保存ボタンをクリックします。このとき、設定内容を保存するかを問うダイアログが出てきます。

保存した設定は「ユーザ定義の凡例」に表示、次回から再度設定することなく利用することができるようになります。

CSVから測定データのマップを作る ページトップへ


この機能では、ダウンロードしたりユーザが自ら測定して作成したりして用意したCSVファイルをKML形式でマップ化することができます。

CSVを用意する

CSVファイルとは項目をカンマ「 , 」で区切ったテキストファイルを指します。○○.csvというかたちで保存され、メモ帳やMicrosoft Excelなどで開くことができます。

JAEAのDBサイトや他の調査機関から測定データのCSVファイルをダウンロードします。

CSVファイルをマップツールで読み込むためには下記の点に注意する必要があります。

  • a. CSVファイルの一行目はヘッダー情報として扱われます。
  • b. 位置情報は世界測地系(※WGS84、JGD2000)の経緯度(10進数)に対応しています。また、経度と緯度はそれぞれ別l項目として扱います。
    ※ WGS84とJGD2000はほぼ同一のため、マッピングツールはWGS84にも対応しています。
  • c. 可視化に用いる項目は、10進数または指数表記で示された実数値、または「ND」値である必要があります。ND以外の文字列、空白およびその他の値は処理されません。
  • d. 調査日時に用いる項目はYYYY-MM-DD方式およびhh:mm形式である必要があります。

CSVを読み込む

  • a.「CSVファイルを読み込む」タブをクリックし使用する機能を切り替えます。
  • b.「CSVを開く」をクリックし、マップ化に使用するCSVファイルを指定します。ドラッグ&ドロップでも読み込むことができます。
  • c. 作成するマップの種類を選択します。
  • d. 設定を行うCSVを選択します。
  • e.「設定」ボタンをクリックします。

CSVの設定を行う(1)

  • a. プルダウンボタンから登録項目に該当するデータが格納されているCSVのヘッダー名を選択します。
  • b. 選択したら追加ボタンをクリックします。
  • c.「位置情報」、「可視化対象」、「属性データ」のそれぞれについて設定を終えたら「保存」をクリックします。

CSVの設定を行う(2)

  • a. 設定が完了すると、リストが青色で表示されます。作成するマップの種類を選択します。
  • b. マップ化する地域を選択し実行ボタンをクリックします。 CSVの設定で行政区を指定した場合は市区町村まで表示されます。
  • c. 以降の設定は登録データから測定データのマップを作る場合と同じです。

CSVファイルからKMLファイルを作成するには、下記の3つの情報について、CSVの該当する項目を設定する必要があります。

  • 位置情報
  • 可視化対象
  • 属性情報

位置情報の設定

位置情報では行政単位と緯度経度について設定します。

  • a. 行政区域の指定にチェックを入れると、都道府県及び市区町村の選択ができるようになります。行政単位を設定すると、KMLを行政単位で作成できるようになります。
  • b. 緯度・経度を設定します。緯度・経度は世界測地系(※WGS84、JGD2000)の経緯度(10進数)に対応しています。
    ※ WGS84とJGD2000はほぼ同一のため、マッピングツールはWGS84にも対応しています。
  • c. 項目を選択したら「位置情報を追加」ボタンをクリックします。登録情報が右の枠に表示されます。登録が完了したら右上の保存ボタンを押します。
  • d. メッシュデータの座標値を読み込む場合は、メッシュの北東と南西の2つの頂点の座標が記載されている項目を設定します。

可視化対象の設定

可視化対象では、Google Earth 上でシンボルの色分けやグラフの表示対象となる項目の設定を行います。

  • a. 空間線量率データでは測定高度、単位、測定値の設定を行います。単位は、主要なものはドロップダウンから選ぶことができ、また直接入力して設定することもできます。高さおよび単位は凡例やグラフの項目に反映されます。
  • b. 核種濃度データでは対象核種のタイトルと単位、測定値の設定を行います。タイトルと単位は凡例やグラフの項目に反映されます。
  • c. 項目を選択したら「可視化対象を追加」ボタンをクリックします。登録情報が右の枠に表示されます。図のように複数の核種や複数の測定高度を登録することもできます。
  • d. 深度データでは、タイトル、単位、測定値に加えて震度の設定が必要になります。図のように深度ごとに測定値を登録していきます。
  • e. 経時変化、時系列データでは、タイトル、単位、測定値に加えて測定日時の設定が必要になります。設定項目は日付と時刻に分かれており、日付の設定は必須です。時刻の設定は任意です。未設定の場合、時刻は0時00分として処理されます。

属性データの設定

属性データでは、Google Earth 上でシンボルをクリックしたときにバルーン内に表示される項目の設定を行います。

  • a. バルーンに表示させる項目を選択します。表示名にはデータの項目名を入力します。なお、表示名を空白のまま「属性情報を追加」ボタンを押すと、値のリストで表示されている項目名が登録されます。
  • b. 属性データに登録した項目は図のようにバルーン内に表示されます。